異動して学校が変わると改善される点も多い
教員6年目の秋、「教員やめようと思う。向いていないし、忙しいし、もう嫌だ。」と信頼しているベテランの先生に話しました。そのとき、かなり本気で引き止められました。あまり他人のことに口出ししない方(教員にしては珍しいタイプ 笑)なので、びっくりしました。
理由は、「あなたは来年、次の学校に異動する。学校が変われば、色々とガラっと変わるから続けたいと思うかもしれない。新しい学校を見てから考え直した方がいい。」とのことでした。
とても迷いましたが、6年目では教員の仕事をそのまま続けて、次の学校へ行きました。
確かに、異動して学校が変わると「全然ちがうな」と思いました。大きく変わった点を3つ紹介します。
①校務分掌が激減し、残業時間が減ったこと。1校目は小規模校かつ、落ち着いた学校のため若手教員が少なかったため、部活顧問は断れず、生徒会や学年の宿泊行事を担当したり、研究発表を担当したり、とにかく校務分掌が忙しかったです。1か月の残業時間が158時間になったこともありました。しかし、2校目の学校は中規模校かつ、時期によっては荒れやすい地域の学校のため若手教員がかなり多かったため、部活顧問を断ることができ、生徒会や行事も手伝い的ポジションだったりして、1か月の残業時間が80時間を超えることはほとんどなかったです。
②生徒指導や進路指導は、1校目よりも2校目の方が大変でした。2校目の学校は、時期によっては荒れる地域のため、授業規律や校則は厳しく、他校との生徒指導トラブルや警察沙汰も多く、卒業式の日の学校周辺の治安も悪かったです。また、2校目の地域は経済的に貧しい家庭も多かったため、成績が良くない生徒でも、私立高校推薦や通信制高校、専修学校などに進学させることできないことも多く、進路指導が大変そうでした。反対に、1校目の学校は、他校との生徒指導トラブルや警察沙汰はほぼ皆無でした。また、教育にきちんとお金をかけてくれる家庭が多かったので、半分くらい私立高校推薦だったり、不登校や勉強が極端に苦手な子は専修学校に進学することを希望したりしたので、進路指導はとてもスムーズでした。
③管理職がかなり優しい!職員室の雰囲気も明るい!1校目の管理職は、とにかく理不尽で苦労しました。教員たちの負担を平気で増やしたり、「コロナだから教員同士で外食は一切行かないで。」や「保護者とトラブっている学年があって、保護者の目が厳しいから外での行動に気をつけて。忘年会も中止!」など教員を締め付けたりしてました。反対に、2校目の学校はとにかく管理職が寛容でした。ベテランの先生いわく、「あなたの2校目の学校の地域は荒れていて教員たちを団結させなきゃいけないし、多少無理もしてもらわなきゃいけないから、管理職は寛容でないと仕事が成立しない。他の学校も荒れている地域はだいたいそんな感じ。」とのことでした。ちなみに、1校目の学校も管理職が変わる前は割と寛容でしたので、自分が異動しなくても管理職が異動して変わるだけでもガラっと変わると思います。管理職や職員室の雰囲気が自分の気持ちに及ぼす影響は大きく、「生徒や保護者がしんどいが、職員室の雰囲気に救われている」と「同僚がしんどいが、生徒や保護者に救われている」を比べると、「同僚がしんどい方が辛い」と言う方も結構多いようです。(人によって感じ方は異なりますが)
それでも、「教員を続けたい」と思わずに7年目で退職しました。
残業時間はかなり大幅に改善されましたが、「教師の仕事の核となる部分の生徒指導や学級経営が苦手。自分の向いている仕事に就きたい」という思いがあったからです。
私の場合は、異動して新しい学校に変わっても「教員を続けたい」とは思わなかったのですが、学校が変わると本当に色々なことが変わるので、迷っている人は異動してから考えるのも一つの手だと思います。
特に、「教員をやめたい」と思う原因が、勤務校の職員室の雰囲気がよくない、苦手な同僚がいる、管理職がダメ、生徒が荒れている、校務分掌が多くて長時間労働などの人は、異動して学校を変わると大幅に改善される可能性が高いです。
異動した後の退職にしてよかったこと
意思がより固くなり、迷いもなくなったので、異動してから退職にしてよかったと思っています。
それに、6年もいた学校よりも1年しかいない学校の方が、退職を切り出しやすかったなと。
退職しようと思ったきっかけを聞かれたときも、「前の学校での出来事がきっかけです。」とかなり気が楽だったので。
30歳までには転職したかった
自分としては6年目でやめるつもりだったのは、理由がありました。
「6年目(28歳)で退職、その後1年無職またはバイトしながら転職活動、29歳で入社」
といった流れにしたかったからです。
とにかく30歳になる前に、転職しなければならないという焦りがありました。
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